【論証っていうかメモというか】刑事訴訟法1
*逮捕に伴う無令状の捜索・差押え(相当性説)
 220条1項2号、3項が無令状の捜索差押えを認めたのは、逮捕の現場には逮捕の理由となった被疑事実に関する証拠の蓋然性が高く、裁判官の審査を経る必要がないからである。
 ◆この差押えは、逮捕に付随して行われるものであるため、逮捕の理由とされた被疑事実に関する証拠物についてのみ許される。

*令状の事前呈示(逮捕201条1項、捜索差押え222条1項・110)
 令状は対象者に対して事前に呈示しなければならないと解する。なぜなら、令状呈示を必要とする趣旨が、対象者に防御の範囲を明らかにするためであり、また、捜査手続きの適正を図るためであるからである。

*場所に対する捜索令状によって、その場にいる人の身体を調べることができるか
 本件捜索令状は「 」という場所に対するものである。場所と人の身体とは、222条1項、102条において分けて規定されており、また、捜索により侵害される人身の自由やプライバシーの利益とは質が異なるため、別個の保護に値する。そのため、場所に対する捜索令状によって人の身体について捜索を行うことは、原則として許されない。ただし、例外として、[畩の対象となっている場所に居合わせた人が、その場所にあった物で被疑事実と関連し令状の対象となっている物を隠匿した疑いがあるときは、∩楮に対する妨害を排除し、目的を達成するために必要不可欠な最小限度の実力行使として、人の身体に対して捜索を行うことも許されると解する。

*レントゲンで飲み込んだ物を探し、下剤を飲ませて、出てきたところを押収(嚥下物)
 強制処分を行うには、権限を有する司法官憲の発する令状によらなければならない(令状主義、憲法33条、35条、刑訴199条、218条、225条)。強制処分とは個人の意思を制圧し、身体・住居・財産等の重要な権利・利益を侵害する処分をいうと解する。
 本問捜査は、レントゲン撮影及び下剤の投与を行って、物を排出させるものである。レントゲン撮影は、放射線を使って身体内部を撮影するものであるため、プライバシーの利益を侵害する。また、使用方法を誤ると、放射線の影響により、身体に重大な危険が生じうる。下剤の投与は、身体の生理機能を侵害するものである。そのため、両者とも重大な権利を侵害する捜査手段である。したがって、対象者が承諾していない限り、レントゲン撮影及び下剤の投与は強制処分である。
 したがって、令状が必要である。

 差押えをするために、レントゲン撮影で物を探して下剤によって体外に排出させることは、性質が捜索に近い。そのため、嚥下物の押収をするまでの一連の捜査をするためには、捜索差押令状(218条1項)で行うことが考えられる。ただし、レントゲン撮影は放射線を使うものであり、下剤の投与は生理機能を侵害するものであるため、方法を誤ると対象者の身体に重大な不利益が生じてしまう。そのため、捜索差し押さえ令状が想定する主体たる捜査機関に、これらを行わせるべきではない。そこで、身体検査令状の規定である218条5項を準用して、レントゲン撮影についてはレントゲン技師をして相当な方法で、下剤の投与については意思をして相当な方法で行わせなければならないという条件を付するべきである。

*強制採尿(4要件)
 強制採尿を行うことも真実発見のため(1条)には認められる場合もあるが、相手方の人権保障の要請も軽視できない。そこで、“鏥浸実の重大性、嫌疑の存在、証拠の重大性と取得の必要性、づ当な代替手段の不存在等の事情に照らし、犯罪上真にやむをえないと認められる場合には、最終手段として、行うことも許されると解する。


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