2008年12月30日 (火)
*96条3項「第三者」の意義(主観的要件は善意のみ(判例))
96条3項の趣旨は、取消の遡及効により不利益を受ける第三者を保護し、取引の安全を図ることにある。そのため、96条3項の「第三者」は、取消しによる遡及効に影響を受ける、取消前の第三者に限られると解される。
では、取消し後の第三者はいかに保護されるべきか。
この点、(不動産のとき:取消権者が取消後の第三者に対して常に優先するのであれば、登記に公信力がない以上、取引の安全が大きく害される。また、)取消しの遡及効は法的擬制に過ぎず、取り消されるまでは当該行為は有効であったのだから、実態に即して考えれば、あたかも取消の時点で物権変動があったとみることができる。そのため、取消し後の第三者と取消を行った者との関係は二重譲渡の関係と同様とみることができ、177条(or178条)によって解決すべきである。したがって、登記を先に備えた者が優先する。
*取消前の第三者は保護されるために登記を備える必要があるか
対抗要件を備えた者に限定しなければならない理由はない(判例)。
*錯誤無効前の転得者
96条3項類推適用
錯誤無効後の転得者
(94条2項類推適用) *判例なら対抗関係で処理するか*
(内P86)
*強迫後の第三者
対抗関係(判例)
*未成年者取消しを未成年が単独でできるか?また、それを取消すことはできるか?
取消しも意思表示であるが、これは単独ででき(120条)、取消しの意思表示を行為能力の制限を理由に取り消すことは認められない。なぜなら、契約の取消しは元に戻るだけでそれ以上に不利益が及ぶわけではないし、単独での取消しができないと十分な保護にならないからである。
*代理権濫用
代理人が代理権が濫用した場合の契約の効果は、原則として本人に帰属する。なぜなら、形式的には代理権の範囲内の行為を代理人は行っており、また、代理人が代理権を濫用するか否かによって本人に契約の効果が帰属するかが左右するのであれば取引の安全を害するし、さらに、濫用するような代理人を選んだ本人がリスクを負うべきといえるからである。
ただし、相手方が代理権が濫用されることに気づいていたときにまで、相手方を保護する必要はない。そこで、本人と代理人を一体としてみると代理人が本人の真意に反する意思表示を行ったといえるため、心裡留保の93条を類推適用して、相手方が代理人の真意について悪意または過失があるときは、代理人による契約の効果は帰属しないと解するべきである。
*代理権の未成年取消
代理権を授与する契約によって、代理人に義務が発生することがあるから、その契約を取り消すことは認められる。しかし、取消しにより代理権が遡及的に消滅すると代理行為の相手方が害される。そもそもこの取消権は、制限能力者保護を目的とするものだから、すでになされた代理行為の効果を否定する必要はない。そこで、代理権は将来に向かって消滅し、すでになされた代理行為の効果は失われないと解すべきである。
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96条3項の趣旨は、取消の遡及効により不利益を受ける第三者を保護し、取引の安全を図ることにある。そのため、96条3項の「第三者」は、取消しによる遡及効に影響を受ける、取消前の第三者に限られると解される。
では、取消し後の第三者はいかに保護されるべきか。
この点、(不動産のとき:取消権者が取消後の第三者に対して常に優先するのであれば、登記に公信力がない以上、取引の安全が大きく害される。また、)取消しの遡及効は法的擬制に過ぎず、取り消されるまでは当該行為は有効であったのだから、実態に即して考えれば、あたかも取消の時点で物権変動があったとみることができる。そのため、取消し後の第三者と取消を行った者との関係は二重譲渡の関係と同様とみることができ、177条(or178条)によって解決すべきである。したがって、登記を先に備えた者が優先する。
*取消前の第三者は保護されるために登記を備える必要があるか
対抗要件を備えた者に限定しなければならない理由はない(判例)。
*錯誤無効前の転得者
96条3項類推適用
錯誤無効後の転得者
(94条2項類推適用) *判例なら対抗関係で処理するか*
(内P86)
*強迫後の第三者
対抗関係(判例)
*未成年者取消しを未成年が単独でできるか?また、それを取消すことはできるか?
取消しも意思表示であるが、これは単独ででき(120条)、取消しの意思表示を行為能力の制限を理由に取り消すことは認められない。なぜなら、契約の取消しは元に戻るだけでそれ以上に不利益が及ぶわけではないし、単独での取消しができないと十分な保護にならないからである。
*代理権濫用
代理人が代理権が濫用した場合の契約の効果は、原則として本人に帰属する。なぜなら、形式的には代理権の範囲内の行為を代理人は行っており、また、代理人が代理権を濫用するか否かによって本人に契約の効果が帰属するかが左右するのであれば取引の安全を害するし、さらに、濫用するような代理人を選んだ本人がリスクを負うべきといえるからである。
ただし、相手方が代理権が濫用されることに気づいていたときにまで、相手方を保護する必要はない。そこで、本人と代理人を一体としてみると代理人が本人の真意に反する意思表示を行ったといえるため、心裡留保の93条を類推適用して、相手方が代理人の真意について悪意または過失があるときは、代理人による契約の効果は帰属しないと解するべきである。
*代理権の未成年取消
代理権を授与する契約によって、代理人に義務が発生することがあるから、その契約を取り消すことは認められる。しかし、取消しにより代理権が遡及的に消滅すると代理行為の相手方が害される。そもそもこの取消権は、制限能力者保護を目的とするものだから、すでになされた代理行為の効果を否定する必要はない。そこで、代理権は将来に向かって消滅し、すでになされた代理行為の効果は失われないと解すべきである。
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