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【読書日記】インド特別追加関税をめぐる通商交渉[上下]
インド特別追加関税をめぐる通商交渉[上下]
米谷三以、小林献一   
国際商事法務 Vol.38,No.7(2010) Vol.38,No.8(2010)


今回は、マニアック。
完全に一般向けの記事ではありません。
最近は金欠と将来を考える関係で、法律雑誌の論文を読んでいます。

今回はWTO協定違反のインドの特別追加関税に対する日本による通商交渉から企業法務について考えてみました。
このレベルの話は最先端の官僚・政府担当者や企業法務担当者が扱うものですが、メーカーなどの法務部の人も知っておいて損はないかと。
私が企業法務を担当することになるかはともかく、これを見た企業法務分野で活躍する弁護士や法務部員さんの刺激になれば幸いです。
(以下では、問題となった「インド特別追加関税」がどのようなものか?ということには踏み込みません。この論文をもとに考えたことをツラツラと書くだけです)


この論文を読んで、DSU手続などの国際紛争解決処理手続に対する考えがガラリと変わりました。

これまでは、「国際的紛争解決処理手続は政府(お上)がやるもので、企業や一般的な弁護士(民間)はどちらかというと“外野”である」と感じていました。
しかし、企業側が法務部(インハウスローヤー含む)や外部弁護士とともにWTO協定との整合性を分析・評価し、必要とあれば政府に対して要望・提案していくべきである。
この場合には、むしろ民間側(国内国外の事業者団体を含む)がイニシアティブをとることもありうる。
また、WTO違反によって企業が被る損失も安いものではないことからすると、WTO協定などの国際規約に精通した法曹(弁護士資格のない法務部員含めて)が、より必要となる。
さらに、WTOなどの国際ルールを決める際にも、青木高夫さんの「ずるい!? なぜ欧米人は平気でルールを変えるのか」に書かれていたように日本の民間人(企業)も自らの意見を反映してもらうようアプローチしていくことも必要ではないか。

このようなことを考えました。

この論文を読んだ上で、
これから企業法務の分野で活躍する弁護士として必要なことを考えてみました。

・WTOなどの国際的なルールに精通すること(少なくとも違反のおそれがあるか否かを判断できるようになること)
・ルール違反を是正させるための手段を把握すること(<上>の『6 紛争の性質に応じたフォーラム・方針の選択』に書かれていることなど)
・是正のための各手段に必要なコスト(時間、人的、金銭的)を概算できる能力
・国際協定や外国の法律を知るための、また、外国政府に対する交渉や要求をするための英語力
・自国の政府・官僚へのアプローチ手段

勉強すべきこと、身につけるべきことはたくさんあるようです。


WTOについて学びたい人はこちらの本を↓




著者の滝川敏明さんは、関西大学ロースクールの教授で、様々な国の独占禁止法などの比較に関する本なども数多く書かれている方です。


テーマ:雑誌
ジャンル:本・雑誌

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